← 計算ページの入口へ
第8回
支出の傾斜
老後の支出は、一定のまま続くわけではありません。実質の支出は、年間およそ1%ずつ減っていきます。一定のまま使う前提と、傾斜をつけた前提を比べます。
対応する動画
第8回「使わずに終わるのも、失敗です——老後の支出は一定ではありません」
▶ この回を見る
一定のまま使う場合と、比べる
同じ資産・同じ1万通りの相場で、支出だけを変えて走らせます。
毎年の減り方とは——リタイア後の実質支出が、1年ごとにどれだけ減っていくかです。米国の研究(David Blanchett, 2014)で年間およそ1%ずつ減る傾向が示されており、それを前提にしています。物価の影響を除いた実質ベースの話で、名目の金額が毎年減るという意味ではありません。減り方には個人差が大きく、医療や介護の必要度によっては増える場合もあります。
実質支出が年間およそ1%ずつ減るという実測(David Blanchett, 2014)にもとづく想定です。物価の影響を除いた実質ベースの話で、名目額が毎年減るという意味ではありません。支出の減り方には個人差が大きく、医療や介護の必要度によっては増える場合もあります。
結果
72万円のまま年間およそ1%ずつ減らすと、成功確率は91.6%に上がります。ですが生涯で使えたお金は1,874万円にとどまり、使い残しは3,027万円。使い損ねているということでもあります。
同じ守り(85.6%)のままでよければ、初年度は81.6万円まで増やせます(30年目は61.0万円)。
同じ守りで、いくらまで増やせるか
成功確率を目標に合わせて、初年度の取り崩し額を探します(傾斜つき)。
%
目標にする成功確率とは——どれくらいの確からしさで「尽きない」ことを目指すか、です。初期値の85.6%は、シリーズの前提(一定額で年72万円)での数字。高くするほど取り崩せる額は減り、低くするほど増えます。ただし99%は「使わなすぎ」のサインでもあります。使い残しとの釣り合いで考えてください。
使い切りを狙うと、どこまで落ちるか
支出を一定のまま増やして、使い残しをゼロに近づけようとしたときの成功確率です。
成功確率は「高いほど良い」ではなく、使い残しとの釣り合いで見るものです。99%は使わなすぎのサイン、低すぎれば見直しの年が増えます。どこで折り合うかは、ご自身の考え方次第です。
計算方法は第3回と同じ1万通り(想定利回り 年5%・ばらつき 年15%・30年・シード固定)です。「使い残し」は全経路の中央値(尽きた経路は0)。「実質の支出が年間およそ1%ずつ減る」は、米国の研究(David Blanchett, 2014)で示された傾向をシリーズの前提として使ったものです。物価の上昇は考慮していません。