1万通りで数える
上で入れた資産額と取り崩し額を使い、同じ相場1万通りで30年を走らせます。動画の第3回と同じ計算・同じ乱数です。
想定利回りとは——運用で1年あたりどれくらい増えると考えるか、です。シリーズの前提は年5%。実際の相場は毎年上下しますが、長い目で見たときの数字としてこれを置いています。「平均利回り」ではなく「想定利回り」と呼ぶのは、確定した数字ではなくあくまで仮定だからです。
この5%は「手元が実際に増える率」です——30年たったとき、実際に年5%ずつ増えていた、という意味の率です(幾何平均)。毎年の率を足して割る数え方(算術平均)だと、同じ前提が約6.1%にあたります。上がり下がりを繰り返すと、手元のお金は足して割った平均より少なく増えるため、2つの数え方に差が出ます。たとえば1年目+50%・2年目−50%なら、足して割ると0%ですが、100万円は75万円に減っています。このサイトは手元の増え方に合う数え方を使っています。
ばらつきとは——1年ごとの値動きの振れ幅の大きさです。この数字が大きいほど、よく上がる年と、大きく下がる年の差が激しくなります。
シリーズの前提は年15%です。主要な株式インデックスファンドの実績リスク値(2026年7月末時点)の平均が約14.5%であることを参考にした数字で、特定の商品を指すものではありません。
値動きの穏やかな資産を多く持っているほど、この数字は小さくなります。試しに10や20に変えて押すと、結果がどう動くか確かめられます。
成功確率は「資産が尽きない確率」だけを測った、片側の物差しです。99%は安全の証明ではなく「使わなすぎ」のサインと読みます。使い残しの額とあわせてご覧ください。
使い残しは全経路の中央値です(資産が尽きた経路は0として集計しています)。
この2つは、足し算の関係ではありません「使えたお金」と「使い残し」は、1万通りをそれぞれ金額順に並べた真ん中の値です。真ん中にくる経路は、2つで別々です。そのため、この2本を足してもどれか1つの経路の合計にはなりません。同じ物差しで大きさを見比べるための図です。
解説
成功確率は「高いほど良い」ではありません。99%は「使わなすぎ」のサインでもあります。
使い残しが大きいということは、使えたはずのお金を使わずに終わった、ということでもあるからです。
だからこのページでは、成功確率と使い残しを必ず並べて表示します。
計算方法:毎年、年の初めに取り崩し、残りをその年の利回りで運用します。利回りは対数正規分布から作った1万通りで、シリーズ共通の乱数(シード固定)です。グラフは、線が重なって見えなくなるのを避けるため、1万通りのうち200本だけを描いています(計算そのものは1万通りすべてで行っています)。