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第5回
公的年金の資産換算
通帳にも証券口座にも載っていませんが、公的年金は目立たないけれど大きな資産です。毎月の年金を、2つのはかりで資産に置き換えます。
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第5回「目立たないけれど、大きな資産——実は公的年金です」
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取り崩し率(はかり1)とは——「その年金と同じ働きをする資産はいくらか」を逆算するときに使う率です。シリーズでは第3回・第4回で目安にした4%を使っています。年額をこの率で割ると換算額が出ます。率を下げるほど、換算額は大きくなります。
割引率(はかり2)とは——将来受け取るお金を、いまの価値に直すときの率です。株式の想定利回り5%より低い3%にしているのは、公的年金が国の制度にもとづく確実性の高いお金だからです。確実なお金ほど、小さくしか割り引きません。
はかり14%で逆算する
「その年金と同じ働きをする資産はいくらか」を逆算した額です。相場に関係なく、途中で尽きることもありません。
はかり2いまの価値に直す
将来受け取る額を1年分ずつ割り引いて合計した、金融の正式な測り方(現在価値)です。
2つのはかりは考え方が異なるため、金額も変わります。年金は残高が残る資産ではありませんが、「同じ働きをする資産に換算したら」という意味での目安です。
2つのはかりで数字は変わります。どちらが正しいというものではなく、物差しが違うだけです。どちらで測っても、数千万円級の大きな資産であることは変わりません。
はかり1=年額 ÷ 取り崩し率。「その年金と同じ働きをする資産はいくらか」という逆算です。はかり2=将来受け取る額を割引率で現在の価値に直して合計したもの(年金現価係数)。割引率を株式の想定利回りより低くするのは、公的年金が国の制度にもとづく確実性の高いお金だからです。年金額は働き方・加入期間・受け取り開始時期により人それぞれ異なります。制度の詳細や見込み額は公的な情報でご確認ください。
この数字の使いみち
第5回でお伝えした設計思想です。
解説
基礎の生活費という、いちばん重い部分は、公的年金という確実な収入が受け持ちます。米国のFPはこれを「収入の床」と呼びます。床さえ張れていれば、その上の「ゆとりの費用」と「ときどき来る特別な出費」は、相場と相談しながら調整できます。
だから第4回のガードレールで減額の年があっても、生活の土台は壊れません。
公的年金は、長生きという読めないリスクへの保険でもあります。長く受け取るほど、この資産は大きくなります。